「ほとんど首無しニック」に学ぶ、最高のハロウィンパーティーを開くコツ

ぴったりな雰囲気を作り出すことが一番大事なのです…。

最近のハロウィンパーティーはどれも似たり寄ったり。誰だってカボチャから顔をくりぬいて、お洒落な衣装対決を開くことはできますよね。でも、もし本当の意味で目立ったお祝いがしたいのであれば、グリフィンドール塔に住むゴーストの助言を聞いてみてはいかがでしょう。そのゴーストとはもちろん、ニコラス・ド・ミムジー・ポーピントン卿、またの名を「ほとんど首無しニック」のことです。ハリー、ロン、ハーマイオニーは、ニック主催の絶命日パーティーをあまり楽しめなかったようでしたが、一生忘れられないようなパーティーであったことには間違いありませんから。

招待状

ニックは、招待するお客をしっかりと選びぬきました。「めそめそ未亡人」なんて、はるばるケント(イングランドの南東部)からお祝いのために駆けつけてくれたほどです。ケントですよ!ただ、ニックが入りたがった「首無し狩クラブ」のメンバーを招待したことだけは、あとあと後悔することになりました。みなさんも、パーティーを開催することになったら、ニックの後悔を教訓にしてください。自分が感心させたい相手を招いてしまうと、あなた自身が心からパーティーを楽しめなくなってしまいます。せっかく自分が開いたパーティーなのに、それでは意味がありません。だからこそ、感心させたい相手よりも、ぜひ緑色のカビで覆われたチーズを味わって、妖女(ようじょ)シスターズの曲に合わせて踊ることを心から楽しんでくれるような人たちを招待してくださいね。もっとも、食事や音楽の好みはあなたにお任せしますが…。

ドレスコードと装飾

ニックは1400年代頃のゴーストなので、常にお洒落な装いをしていました。しかし、何世紀も前のゴーストのようなお洒落ができない私たちにとっては、ハロウィンの衣装は悩みどころです。しっかりと不気味である必要があります。装飾については、あなた自身の絶命日パーティーを開催したとして作り込んでみてもいいかもしれませんね。部屋中を氷で埋めつくしてひんやりとさせ、いたるところに鏡を飾って方向感覚をあやふやにしてみる。灰色の墓石の形をした巨大なケーキを作って、嘆きながらさまようお客たちにふわふわと漂う長い衣装を着てもらうように頼んでみる…。そう、まさにゴースト・スタイルです。ニックはそれで成功しました。ただ、実際のところ、自分の衣装を選ぶ際はあまり選択肢がなかったんですけどね。

音楽

会場でどんな曲をかけるのかが、パーティーの雰囲気を大きく決めると言ってもいいでしょう。だからこそ、選曲はぜひぬかりなく。大音量のスピーカーを設置して、選りすぐりのプレイリストを流すのももちろん、問題ありません。しかし、ニックの場合は、巨大な黒板を千本の生爪で引っ掻いたような音楽や、30本の鋸をわなわな震わせたような恐ろしい音楽を会場で流していました。彼が選んだ音楽は、慣れないとなかなか親しめないかもしれません。ですが、絶命日パーティーをテーマにしたハロウィンを目指したいのであれば、斬新かつ雰囲気にぴったりであることは間違いないでしょう。

食事のメニュー

 お招きしたゲストが食べられないものを事前に確認しておくことは言うまでもなく大切なことです。ニックにとっては、お客のほとんどはすでに死んでいたので、風味のあるもの(彼らの場合は、カビが生えているもの)はパーティーのおつまみとしては絶対に必要でした。もしニック特製の蛆(うじ)湧きハギス、腐った魚やカビだらけのチーズのレシピがほしければ、よろこんでお伝えしますよ。とはいえ、なんでもかんでもニックの助言通りにしなくてもいいとは強く思いますけどね…。

挨拶のスピーチ 

もし挨拶のスピーチをしようと考えているのであれば、パーティーが始まってすぐにするのがおすすめです…。特に、目立ちたがりな「首無し狩クラブ」の一団のようなお客を招いているのであればなおさらです。目立ちたがりの人というのは、間違いなくあなたのスピーチを邪魔しようとしますから。あと、前もって練習をすることも大切ですよ。もし本当にニックの助言通りのパーティーを開く場合、会場の人たちの話し声だけでなく、鋸が奏でる音よりも大きい声で話す必要がありますからね。

頭をなくすほど冷静さを失わないで

これはニックが私たちに教えてくれるなかで、おそらく最も大切な教訓のひとつと言ってもいいでしょう。パーティーの途中で怒鳴り出してしまうような主催者は絶対に喜ばれません。どんなことがあっても、冷静でいてくださいね。ニックの周りには、彼の頭をひんやりと冷やしてくれるゴーストたちがいましたが、私たちのパーティーの場合は、氷で代用することをおすすめします。

楽しむこと

最後に…。パーティーを思いきり楽しんで!ニックはゾッとするような楽しいパーティーの開き方を心得ていました。でも、あなたがゴーストではないからといって、同じようにこなせないということはありません。ぜひ、カビがふんわり生えたチーズのお皿を手に持ち、鋸の奏でる音楽を聴き、一体全体どうしてニックの助言を聞いてしまったんだろうと思い返しながら、楽しいひとときを過ごしてくださいね。

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